きのこが会議してるとこ想像しただけで楽しい
夢野久作の「きのこ会議」読みました。Kindleの無料本です。
夢野久作といえば「ドグラマグラ」ですよね。日本三大奇書のひとつだっけ?はじめて読んだときの衝撃たるや…!よ、読みにくい…っていうかよくわからん…。読了できるか不安になりながらも、どっぷりはまってしまった訳ですが。
「少女地獄」と「けむりを吐かぬ煙突」も良かった。文章に漂う不気味で怪しい空気、湿っぽさ。それが夢野久作の素晴らしい部分だと思うんですが、「きのこ会議」は全くそういう気味の悪さがありません。いや、きのこが喋ってる時点で不気味なのかもしれないけど、他の作品に感じる怪しさはこの作品には感じられません。文体も童話っぽい。
食べられるきのこと毒きのこが会話してるシーン(特に、毒きのこが毒を持っていることがどれだけ強いかを語るあたり)が好きです。毒さえ持ってりゃ人間の思うようにならないと思ってる毒きのこ達が何とも可愛い。そして可哀想。
意外な終わり方で楽しく読めました。きのこが喋ったり拍手したり笑ったりしてるところを想像するとニヤニヤしてきます。これはぜひ絵本にして欲しいです。もしくは小さい子どもに劇やって欲しいな。
★古事記音読
草薙の剣と焼津の謂われがわかりました。地名の由来って面白い。ミコトが死んで鳥になったとき、みんな随分しつこく追いかけていったのはウケました。